Jan 05 2010
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「そうはいかん。道路だって空港だって電線だって、もうすでに飽和状態に近い。鉄鋼も石油も、もう供給過剰気味だが、それは成長の結果なのだから、当たり前だ。それなのに財政出動だ景気対策だといって、誰も通らない道路を造り続けるから、借金が増えるばかりで経済が上向かないんだ。もう立派な能力を持っているんだから、従来とは別の道を切り開くべきだ。つまらぬ安値競争だの派遣切りだのにうつつを抜かすかわりにね。」
--ムダな闘いをしない、というお話は分かりますが、そうすると、たとえば不利な新規分野や海外分野などから手を引くことも含めるんですね。
「ダメだと分かった事業をやめることは失敗ではない。ダメな事業を見栄張って続けることこそ、失敗なのだ。やめることの方が、勇気も努力もいる。それをやることこそ、マネジメントの仕事ではないか。」
--選択と集中、ということですか。
「やめる対象には、既存の本業も入っていることを忘れないでくれ。『選択と集中』という言葉はしばしば、かつての本業の成功体験にしがみついて、新たなチャレンジから手を引くことの言い訳に使われる。決断をしないことの言い訳だな。」
--手厳しいですね。
「もう、残されている時間は少ない。このままずるずると土俵を割っていったら、遠からぬうちに三流国に転落するよ。日本企業のマネジメントの最大の問題は、決断が遅すぎることだ。決めないリスクより、決めるリスクをとれ。それこそがただ一つ、生き残る道なのだ。」